「やるべき事」(弐)

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更新日 2009-03-26 | 作成日 2008-04-10

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ネルフでの着任を済ませたマモルは碇夫妻と連れ立って、司令棟から軌道通路に乗り総司令の官舎へと向かった。


ユイとゲンドウとこれまでの事を話しながら、


「そうマモルさんも大変だったわね。」


「お二人の苦労に比べたらこれくらいはどうって事ないですよ」


「まぁ、そうなんですって!ゲンドウさん!」


ジト目でゲンドウを見つめるユイ、ゲンドウは額に汗を浮かべながら


「も、問題無い・・・・」と口を濁す。



「この人たら面倒な事は全部冬月先生に押し付けて・・・・・本当に・・・」



マモルは笑いながら



「まぁまぁ司令には司令にしか出来ない事をして頂いてますから、副司令も解ってやって頂いてますし・・・まぁ司令には副司令が過労で倒れない様にして頂ければ良いのではないでしょうか、これからはもっとお互いに多忙になる筈です、人材の確保を確実しないと・・・・」


ゲンドウは心の中でマモルのフォローに手を合わせながら(笑)



「職務が職務だけに司令部の副官及び、秘書の人選は中々難しい・・・・・誰か宛はあるか?」



「そうですね、元自分の部下から優秀なやつを候補として何人か選出しましょうか?」


「頼む」


「了解しました。」


二人の会話を聞きながらユイは


「でもその方達には真実をお話ししないと本当の意味での組織的に機能しないわね・・・真実を知ったらどう思うかしら?」



「其処が難しい所ですよね・・・・・特に司令部の人選は・・・・」



「その件は後だ・・・着いたぞ・・・」







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『やるべき事』(弐)



碇家



軌道通路が止まり総司令の官舎へと3人が入る、玄関を開けた所で奥から「お帰りなさい!」と元気な声が聞こえてきた!



「お父さん、お母さんおかえり〜♪」


シンジとレイだ、



「ただいま!シンジ、レイ、変った事無かった?」



ユイが聞くとシンジが玄関に向かって歩きながら・・・



「うん!大丈夫・・・あぁあっ!マモルさん!




その声を聞いてレイも慌てて飛び出してきた。




本当に!マモルさん?本当だ!いらっしゃい!





マモルは満面に笑顔を浮かべて、


「やぁ シンジ君レイちゃんお久しぶり!元気にしてたかな?」



うん!元気ですよマモルさん!来ると解ってたら向かえに行ったのに!



「私も元気よ」



シンジとレイは嬉しくてしかたないといった表情でマモルを迎えた。



ユイは笑いながら



「さぁさぁ上がって!シンジもレイも早くマモルさんを案内して上げてね!」



「「は〜い」」



二人はマモルの手を引いて玄関からリビングルームに案内を始めるその光景を見ながらゲンドウとユイはお互いの顔を見つめてニコリと笑った・・・・



シンジとレイ、碇夫妻と和やかに食事をしたマモルは家族を満喫していた。



幸せとはこういう事を言うのだろうな、地位も名誉もいらない、ただ親しい人との絆、家族との絆を確認し合えれば幸せを感じる事が出来る・・・・



シンジとレイ、碇夫妻の幸せそうな顔をみながら、これからこの家族に襲いかかかる試練と苦痛を想って涙が出そうになる。



そんな事を想っていたマモルに先程からコソコソと話し合っていたシンジとレイがマモルの所に寄ってきた。



「ねえ、マモルさん」



シンジがマモルに話しかける



マモルは悲しい想いをグッとこらえて、シンジに微笑みを浮かべながら答える



「なんだい?シンジ君」



マモルさんが此処に来たって事はいよいよ始まるって事?」



シンジの言葉にゲンドウ、ユイ、マモルの表情が固まった・・・・

シンジの側にいるレイも真剣な顔をしている



「うん、そうだよシンジ君レイちゃん・・・・・」



マモルが正直に答えた、さらに答えようとした時、ゲンドウが眉間にシワを寄せながら



「シンジ!これから先は私が話そう・・・・・」



ユイもゲンドウと同じく真剣な顔で二人の子を見つめている。



ゲンドウは淡々とまた自分に言い聞かせる様にシンジとレイに向かってこれからの事を話し始めた。





レイの事・・・



マモルが何者であるか・・・・・・




これから本格的に訓練に入る事、




ユイがアメリカ支部に行く事、




そして6年後に使徒がくる事、









子供達に解る様に誠意を込めた言葉で・・・・・







そしてゲンドウとユイはリビングの床に土下座をして最後に二人に謝罪とお願いをした。




「済まない、シンジ、レイ、こんな罪深き親を許して欲しい、そしてお願いだ人類を守る為に力を貸してくれ、頼む!」




深々と頭を下げるゲンドウとユイ




「こんなお母さんを許して・・・でもやらなければいけないの・・・ごめんなさい」





今までも二人の教育の為とはいえ、徹底した英才教育をしてきた、その為に子供らしい遊びや、友達とのふれ合いなども余り経験させてやれなかったが、親として最大の愛情を注いできたつもりだった、が、これからは 親としての勤めも果たしてやれない、その事を想うと目の前の子供達に心から申し訳ないと想う。




ゲンドウとユイの言葉を時には驚愕し、時には涙を流しながら聞いていた、シンジとレイ・・・




両親が頭を下げた所で初めて言葉をだした・・・・



「お父さん、お母さん、ありがとう」「ありがとう」



シンジとレイは微笑みながらお礼を言った。




「正直に話してくれて嬉しいよ」



「お母さんがアメリカに行くのはちょっと寂しいけど我慢する」




「その代わりに私達にお兄ちゃんが出来たもの・・・」



レイがマモルを見ながら微笑む



「レイちゃん・・・・」




「そうだよ お兄ちゃんだよね僕たちの・・・ちょっと信じられないけど僕と僕?お父さんの話しをまとめると僕と違う僕の訳で・・・僕より先に生まれたのだからお兄ちゃんだよね」



シンジが照れくさそうにマモルを見て微笑む。





「シンジ君・・・・」





「それに私はマモル兄さんと同じ・・・・」





「許してくれるのか、レイちゃん・・・・」





「うん、問題ないわ」





「ありがとうシンジ君レイちゃんこれからも宜しく・・・」






涙を流しながらマモルは二人に頭を下げた。






お父さん、お母さん、僕達がどれだけ、役に立つか解らないけど、頑張るから・・・」



「お父さん、お母さんも頑張ってね」



「シンジ、レイ・・・・」




「ああっ!お父さんもお母さんも頑張る、そして全てが終わったらまた一緒に幸せに暮らそう・・・」



「「うん!」」

と言いながら二人がゲンドウとユイの胸に飛び込んだ・・・ゲンドウもユイも二人を抱きしめる




レイが「マモルお兄ちゃんもこっちに来て・・・」




とマモルを呼ぶ、マモルも涙を流しながらその輪の中に入って行く・・・・




「これでマモルも私達の家族よ・・・」




「ああデッカい長男だがな・・・・」





「お帰りシンジ・・・」




「ただいま、お母さん、おとうさん」





マモル・・・逆行したシンジは生まれて初めて家族の暖かさを知った・・・








翌日からマモルの新たな戦いが始まる・・


















ネルフ本部総司令部会議室






ゲンドウを中心に今後についての会議が行われていた。




参加者は司令部の面々と統合作戦本部スタッフ、各部署の部長達である。




マモルは中央のスクリーンに映った組織図の映像をの説明を始める




「まず、総司令部は碇総司令を中心に冬月副司令、総司令部付き通信室に6名軍事副官6名、政治秘書官6名、直属の部に総務部、司令情報部、特別監査部、統合作戦本部が指揮下に入ります。」




此処で一旦言葉を切り、ゲンドウを見る、ゲンドウは例のポーズのまま頷く・・・それを確認した後言葉を続ける






「統合作戦本部は技術部、作戦部、情報部、保安部 実戦部隊を統合し運営します。ただし、使徒戦に関してチルドレン及びエヴァンゲリオン隊に関しては統合作戦本部直属とし、実戦の指揮も統合作戦本部が行います。支援活動については各部署と連携を取り各部長に要請又は命令を伝達実行致します。」





「次に技術部ですが、E計画とM計画の技術第一課、武器、装備開発の第二課、装備、エヴァンゲリオンの整備を行う第三課、それらのテクノロジーを纏め、民間供与開発をする第四課に別れ・・・」






一通りの説明を終え、最後にまとめを話すマモル。






「以上ですが、最も重要なのはどうやって人材を確保するかです。」




マモルの話を聞いて冬月が発言する・・・



「ふむっ 要するに優秀な人材を確保しないとこれらの運営が、立ち行かんと言う事だな・・・・・」




赤城ナオコがも頷きながら発言する。




「特に技術部の人材不足は深刻です。第一課 第二課もそうですが、第三課、第四課がもっとも深刻ですね・・・ユイ博士がアメリカ第二支部に引き抜かれてるし・・・当初の計画では第三課は3機分の人材しか計画してなかったですし・・・・5機体制になるのであれば3倍から4倍の人員が要ります。第四課にしても日本を初め各国の要望が多過ぎます。現在でもパンク状態ですし・・・」




「確かに頭が痛いな・・・」




冬月はそう呟くとただ黙って聞いているゲンドウを見て少し腹が立った・・・・


(この男・・・さっきから一言も発言せずいい気なもんだ・・・少し虐めてやるか・・・)





「この件に関して司令のご意見が聞きたいのだが・・・・」




冬月の発言を聞いてゲンドウはちらりと冬月をみてゲンドウポーズのままニヤリと笑った




「問題無い」




この発言を聞いて冬月の目がつり上がる

(き、きさま〜この後に及んで・・・その物言いか!!!(怒))




ゲンドウは冬月の怒りを感じながら話しを続ける。




「まず技術者の確保だが、日本国内で今回ネルフの利権に溢れた工業系企業の株を買い占め会社を乗っ取る、その人材をネルフに出向させ、人材補填を行う、総務系の人材も同様に引き受ければ解決だ、利権に溢れたとはいえ、優秀な技術者が沢山居る筈だ・・・・」

(ふふふっ冬月先生私には優秀な長男がいるのですよ・・・・)




ゲンドウは昨晩マモルから言われた事をそのまま発言しただけだった・・・(瀑)





(むむっ 碇めっ!マモル君から何か言われていたな!)

冬月は悔しそうな顔でゲンドウの話しを聞く




保安要員に関しては戦時の少年兵を引き取ってその任に当てる、もちろんその訓練は必要だが、後6年あるので問題なかろう、その間の第三新東京市の護衛の任務に戦時第七師をあててもらえるそうだ、」




(これもマモル君の手配だな)

冬月はマモルの考えに目をみはる




「少年兵ですか・・・」




保安部部長の相田信克(あいだのぶかつ)部長が少し困惑した表情でゲンドウを見た。





「相田君、君の心配も解るが、少年兵とはいえ基礎訓練はしっかりやっているそうだし、チルドレンの護衛にはちょうど良いと思わんかね、それとは別に、第二課の仕事は紛争が少なくなった事で食い溢れている傭兵部隊を雇う事にする。」





相田もその事を聞き納得した様に頷く、




戦自



戦略自衛隊の事を言う先に述べたが、セカンドインパクトの後国連軍に組み入れられた自衛隊を補う為に作られた組織である。表向き国連軍に組み込まれた。自衛隊の変わりに国防の為に作られた



組織だが、日本国の自由に出来る軍隊としての傾向が強い、予算や装備の都合で陸軍に偏った組織ではある。



8つの師団で構成されており、自衛隊と同じく防衛庁の管轄だが予算、指揮系統は別組みであり自衛隊と戦時は昔のドイツで言う国防軍と親衛隊の間柄と思って頂きたい。




この戦自も設立当初、人材不足に悩み、人材確保の為にセカンドインパクトにより大量にでた孤児達を集めて、子供達に食事と普通の教育をとスローガンを掲げ、「特別教育隊」として5歳から18歳までの子供達に各年齢に合わせた軍事教練を行い人材の確保を行った。




子供達には本来この部隊に入ると少なからずの給料が支払われる筈であったが、それも食費や教材費の名目で部隊の教官達に着服されかなり悲惨な生活を強いられてたと聞く、




しかしこの「特別教育隊」も近頃になると実際要員の確保が終わり、戦自ではもて余していた。




そこにゲンドウが(マモルが)目を付けた。彼らを引き取り、仕事をしてもらう変わりに全うな報酬を支払う事により少しでも将来に希望が持てる様に配慮する為に・・・・・・・




マナ、ケイタ、ムサシの事を考えた。マモルの気持ちだった・・・・








話を戻す。




冬月はどうせ答えは出ている事だと想いつつゲンドウに対して質問をぶつけてみる事にした。




「その意見には私も賛成だが、その予算はどこから集めるつもりだ?また戦自が素直に少年兵を差し出すとも思えんが・・・」




ゲンドウは(きた、来た〜)と内心でほくそ笑ながら答える。




「資金については今まで民需用に提供した技術の特許料の一部を例の企業、商社に投資している。現在、その利益がかなりの裏金として備蓄してある、これは補完委員会の許可済みだ、おまえも知っているだろう・・・・それを使う」





「なるほど、埋蔵金だな、では戦自はどうする。」


「ふっ 戦自に対しては彼らの計画を後押しする事にした。トライデント計画をネルフで請け負う。」




「なっ!本気か・・・」



「ああっ トライデントを完成させる変わりに少年兵と第七師団、トライデントの使徒戦への援護兵器として使用させてもらう、彼らも完成した兵器の実戦データを取れるので使徒戦への参戦は断れないだろう」




「なるほど・・・・」



納得した様にゲンドウに向かって頷くゲンドウは冬月に勝ち誇った顔をしながら




「私の意見は以上だ」




と話しを終えた。




各部長は納得したように頷く、


マモルは会議に出席したメンバーがを見渡しながら次の議題にはいる。





会議はその後6時間に渡って続けられた・・・・・







ネルフが裏で出資している企業が、いわゆるネルフ利権から溢れていた企業を凄い勢いで買収していった、その各種企業の中から優秀な人材を即戦力としてネルフへ出向、又はヘッドハンティングと言った形で・・・




それは大企業だけでは無く、下請けになる中小企業の中の技術者や職人までに及んだ。




また、各大学に積極的に募集をかけ、若い人材を確保していった。



ある企業家の言葉に



「財を残すは下なり、」

「企業を残すは中なり、」

「人を残すは上の上なり、」

「されど、財無さずんば、企業保ちがたし、人守りがたし」



と言う言葉がある。

組織の運営において人材は不可欠である。


また優秀な人材をそろえてもその技術を伝承する若者を育てて行かないとその組織は続いていかない、その為には教育への資金を惜しんではならいと言う事である。

国連からの予算には限りがあり、それだけでは到底できなかった第三新東京市の建設もこうして着々と進んでいた。




技術部部長室





碇ユイ博士と赤木ナオコ博士は仕事が一段落し、午後のお茶を楽しんでいた。しかし・・・技術部長と技術部第一課課長の兼任をしている赤城ナオコは憂鬱だった・・・



只でさえ多忙なのにユイがアメリカに行くなどと・・・・・・




「ねえ、ユイ本気で行くの?」




ユイは苦笑しながら




「ナオコの気持ちも解るけど・・・・仕方がないわ・・・お爺さま達もアメリカの人達の為だって言っていたしね〜私だって行きたくないのよ・・・子供達がいるのに」





「そうね・・・」


ナオコはユイを見ながら大きくため息をついた・・・



「だけど私も今マギーの事で一杯一杯なのよね〜」




「りっちゃん呼べば良いじゃない」

「いやよ!」

ナオコはうんざりした様子で即答した。




「何故?」




だって、あの子、潔癖症でしょ、一々私の行動を見てはあれは駄目!これは駄目!挙げ句には私の恋愛にも口をだすのよ!息がつまるわ!


ユイは笑いながらナオコを見る、



「大丈夫よ大分ミッちゃんと加持君に鍛われたみたいだから・・・・フフフッ」




「だと良いけどね!私独身なのよ恋愛位自由にしたいわ!」



「反面教師ね〜」ニヤリ




「誰が?」




「あなたがよ・・・もう〜あんなに男を取っ替え引き換えしてるから子供から言われるのよ、だからリッちゃんあんなに・・・」



「私はあんな髭だけでは満足できないわ〜」


ナオコは苦笑しながらユイを睨む



「あら、あれで結構可愛いところがあるのよ」



「そう!それは御ちそうさま!」
(や、ヤバイ!)(汗

ナオコこれ以上突っ込むと一日中のろけ話を聞かされそうなので話題をもどす。




「仕様がないか、呼びますか・・・・」



「それが良いわよ〜マモルも喜ぶし、リッちゃんだって・・・ね!」ニヤリ



マモル君が・・・・まさか!」




「マモル、リッちゃんが好きみたいよ、本人は気がついていないみたいだけど・・」

(相変わらずその事だけは鈍感なのよね彼)




「でもリッコが・・・・・無理ないか、免疫が無い上にあれじゃねぇ〜♪マモル君は存在自体が女に取って罪だわ・・・・本当に・・・私が狙っていたのに〜」




「ナオコ・・・・あなた・・・・」

ユイはこめかみを押さえながら脱力する・・・・








「じ、冗談よ〜ははははっ・・・まぁ義母さんて呼ばれる事で我慢するわ〜♪」




「本当にもう、リッちゃんの気持ちが解るわ」ジト目






「と、所でキョウコがこっちに来るそうね」(汗
(わ、話題かえなきゃ・・・・汗)






「ええっ、3日後にアスカちゃんと一緒に来るわよ、零号機と初号機のデータを取りにね、弐号機の開発に役立ててもらおうと思って・・・本当はアメリカで会ってでも良かったんだけど...アスカちゃんの訓練、これからシンジやレイと一緒にこちらで始まるから、送ってくると言うのが本当の所なのよ・・・」




「そうだったわね、アスカちゃんとキョウコも離ればなれになるのか・・・・辛いわね本当に」







「本当に悪い親ね私・・・・」

ユイは目を伏せながら先日の家族の話しを思い出しながら落ち込む・・・





(また直ぐそうやって落ち込むんだから貴方は・・本当に可愛い人ね〜♪)

「でも凄いわ、シンジ君達は・・・3人共今年には博士号を取れるかもよ・・・・いくら貴方やキョウコの子供と言ってもあそこまで、出来るとは思わなかった。」



そうね私も驚いてる、マモルやゲンドウさん冬月先生のお陰ね・・・これからはリッちゃんを中心にあの子達が世界を変えて行くわ・・・マモルはこの戦いが終わった先の事まで考えているから・・・」




「人類補完計画改ね」



「そう、リッちゃんや子供達は私達3人が出来なかった事をやれるわ、人類が次のステップに行く為にお爺さま達が考えている事とは別の人類補完計画ね」

ユイは学者の顔にもどってナオコを見る。



(もう立ち直ってるし・・・貴方って・・・・・・)
「そうね、この戦いに勝っても、このままだと人類は滅びるしかないから」



オコも真剣な顔になってユイの意見に同意した。





「それを防ぐ為にも子供達に最高の教育をしたんだもの、そして世界の誰よりも幸せになって欲しいから・・・・」





マモルの『人類補完計画改』とは新しい技術によるサードインパクトを起こす事だ、使徒による補完ではなく、人類の人類による技術革新が人類を滅亡から救い、新しい人類へ変るインパクトにすると言うものである。

人類に新しい火、すなわちS2機関をもたらす事により永久的にエネルギー問題から脱却をはかる事、その火を使い本格的な宇宙開発を行い人類が宇宙に進出する為の足場を作る事である。


この戦いで人類が生き延びても地球上にいる限り、何時かは滅びてしまう。


太陽の寿命が尽きてしまえば地球とて持たない、宇宙に出る力が無いと人類の歴史はそこで終わってしまうだろうし、その前に地球の資源が尽きてしまうだろう・・・・そうなる前に手を打とうとする計画だ・・・





「子供達が30歳を過ぎる頃には彼れらが開発した、S2機関を積んだ宇宙船が亜空間を(ディラックの海)飛んで新しい星々を見つける旅にでる事になると思うわ、そうなると地球上の争い事もなくなるわよ、だって宇宙にはもの凄い資源が無尽蔵にあるから奪い合わないで済むものね」

ユイは未来に想いをはせる。



「その為のマギーとエヴァシリーズですもんね」

ナオコも頷きなが同意する。





「その為には私達も子供達に負けない様に頑張らなくてはね」




「ええっ頑張りましょう!」



ユイとナオコはお互いに微笑みあってそれぞれの職場に向かって部屋をでた。





それぞれの覚悟を胸にネルフの新しい戦いが始まる・・・









「やるべき事」(弐)了







takeの戯れ言

「やるべき事」(弐)終了しました。(°∀°)


本来違った題で考えていたのですが・・・・書いていて同題名で引っ張ってしまいました。 (;´Д`A ``` 


ナオコとユイの会話・・・リツコとミサトの会話に被っているような・・・・(TдT)


今回少しネタバレが入ってます。((゚Д゚|||)) 


使徒戦までまだまだかかりそうな・・・そんな気配ですが、(´・ω・`)


叱咤激励宜しくお願い致します〜♪(-ω-)ゞ

次回予告   マモルはネルフの軍事強化の為に少年兵部隊と第七師団の受け入れを始める。しかし、戦略自衛隊の反応は冷たい物だった・・・・・      次回『戦略自衛隊」次回もサービス〜♪サービス♪( ̄▽ ̄)